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海野秀之(うんのひでゆき)の外部記憶

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2008-04-03 (Thu)

見える景色

これを読んで、 ふと思った。

僕が、もし、困り切っている外国人を見つけたとする。 しかも、幸いいまは暇だ。

暇にまかせて、彼の当面の困難をすっかり取り除いてしまうまで助けてあげれば、 彼はかなり助かるんではないか。 いっしょに泊まるところを探してあげて、なんなら家に泊めてやろうか?

でも、現実の僕は、そんなことしない。できない。どうしてだろう?

最初に思いついた言い訳は、「そーゆー社会じゃないもん」だ。

だってね、そこまでするのは、「普通」じゃないもの。 そこまで親切にするのは標準的じゃない。 でも、その親切を単発のつもりで行ってしまって、でも、その外国人が、たびたびその 「親切」を必要としてしまったらどうする? 思うに、社会にそんな受け皿はないよ。 自分ばっかり頼られたり、なつかれるかも。めんどくせー。

もし、みーんなが、そういう親切を当たり前に行う社会だったら、 そんな心配しなくていいよね。

うーん、さすがに、書いてみれば、なんか違うというのはわかるよ。 つか、ツッコミどころは満載だと思う。

だけど、ちょっと隅っこをつっついてみる。

「自分が妊婦になると、急に世の中が妊婦だらけだったことに気づく」 という話はご存じだろうか。 僕は妊婦になったことがないけど、配偶者が妊婦になったことはある。 すると、この話が本当だったことに気づく。 (この話を耳にするのも、その辺のタイミングだったりするんだけど)

本当にどっから湧いてきたんだと思うくらい、いままで見てきた筈の風景に、 妊婦や、小さいこどもがいっぱいいたんだということに気づいて、びっくりする。 普段あるいている道に、駅に、スーパーマーケットに。

「あ、小さい子が歩いてる……。あ、こけた!」

当然のことながら、急に湧いてでたわけではない。 今まで気づいてなかっただけで、もとから自分の身の回りには、たくさんいたんだ。

いまの僕は、すごく困っている人をみつけたときに、 とっても親切にしてあげる人は、さほどいないんじゃないかと踏んでいるわけだが…… 調べて言っているわけじゃない。本当に、少ないんだろうか。

もし、自分が一歩踏み出してみたら、おなじように一歩踏み出した人が、 急に町中に溢れかえって見えたりしないだろうか。

「人は、『見たい』ものをみる」というけど、「見たい」という言い方がふさわしいほど、 そのフィルタリングは能動的なものではないような気がする。


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