海野秀之(うんのひでゆき)の外部記憶
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Playnote の 今はもう、上演こそ誠実 という記事を読んで、すっかり沢口靖子さんの演技をみにいきたくなってしまった。 幸い、チケットが入手できたので、今日の19時からの舞台をみてきました。
東京芸術劇場は、いちど大ホールで行われた東京交響楽団のコンサートを ききに行ったことがあるのですが、小ホールははじめて。 少し余裕をもって座席についた。後ろから二列目という、かなり遠い席だったのですが、 小さいホールなので、遠すぎて見えないなんてことはなさそう。 (でも、劇が始まってから、もう少し近くで見たかったかなぁと思うことになった)
わくわく、どきどきしてきたので、「東京芸術劇場小ホールなう。どきどき」 ってツイートしようと思ったんですが、携帯電話のキャリアは来てないらしかった。 遮蔽されているんだろうか?ジャマー? ま、そんなことは、どうでもいい。
Playnote で予習していたとおり、永井愛さんの挨拶があって、いよいよ、 劇がはじまった。すごーい、おもしろーい。固定のセットなのに、照明や、 役者さんの演技で、舞台の上が冬になったり、夏になったりするのなー。すごいや。 だまって、おとなしく座って観ていました(当然です!)が、私は、うれしくて、 心の中ではきゃっきゃはしゃいでいました。
暗転のときには、まじで暗い。「暗っ、こわっ」って。よくあの暗いなかで 動けるなぁ。
ところで、私がこういう演劇を見るのがはじめてなせいか、はじめ、 ちょっとした違和感も感じていました。 声の音量というか、感情の高ぶりのようなものを、観客にはあまりぶつけない というか、なんというか。
舞台上にいるのは、プロの役者さんです。その気になれば、この小さい劇場の 観客全員を震え上がらせるような大きな声だってだせるはず。 でも、そんなことは決してなく。観客は、舞台上の世界とは違う、 いわば安全なところから、舞台上の世界を遠巻きにみるような、そんな感じ。
これは、舞台演劇の文法というか、フォーマットというか、 そういう類のものなのかぁと思いながら観ていたのですが、観ているうちに、 そうじゃないような気がしてきました。
シングルマザーズの登場人物は、それぞれ、大変な思いをします。つらい、 かなしい。でも、観客は、にこにこ。ときには、声をだして笑っちゃうんですよね。
ああ、これは、きっと、おもてなしされているんだなぁ。いや、もしかしたら、 「おっと、(安い)同情は無用ですよ」ということなのかもしれない。
役者さんたちは、みなさん素晴らしく魅力的でしたが、ノーマークだった (沢口靖子さん目当てだったもので(笑))吉田栄作さんが、すごかった。
あの、丁寧で物腰がやわらかくて、それでいて、不安定で・・・そう、 こわい。ああいうひといそう。そして、舞台上には、まさに、その「ああいう人」 がいました。あれを演技で出来るというのは、ちょっと信じられない。
終わってみれば二時間を越える長い舞台だったようなのですが、あっというまに 終わってしまいました。「あら?もう終わり?」って本気で思った。
さて、噂に聞く募金。沢口靖子さんを、もっと近くで見たい(席が遠かったのよ) というのと、すごく楽しかった、すばらしかったという気持ちを伝えたいと 思ったのですが、でてきた言葉は
「おもしろかったです」
うはー。ボキャブラリー貧困。ただしい日本語ですらないwww まじか、おれ。
それでも、沢口さんは、「ほんとう?ありがとう」と言ってくれました。 握手までしてもらっちゃった。
「ありがとう」って言いたかったのは、私のほうなのに。 恥ずかしくて、おもわず小走りで劇場をあとにしてしまいました。
ほんとに楽しかった。ありがとうございました。
Before...
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