Bunny 導入ガイド(0.9.0版)

動作環境

Bunny は GHC (Haskell Platform) が動作する Windows (MINGW)または Linux 上で動作可能です。ビルドするためには Haskell Platform に含まれるもの以外に、以下のツール・ライブラリをあらかじめインストールしておく必要があります。

Bunny を利用して Android アプリを作成するには、Android Studio / Android SDK Platform Tools が必要です。 Android Studio をインストールしたら、少なくともひとつ Android Studio プロジェクトを作成しておく必要があります。これは、Bunny が local.properties ファイルを必要とするためです。

Platform Tools をインストールしたら、パスを通しておいてください。

javac, java にもパスが通っている必要があります。これは、Android Studio に同梱されているものを用いるようにした方が確実です。 Linux の場合には、$INSTALL_DIR/android-studio/jre/bin に、 Windows の場合には /c/Program Files/Android/Android Studio/jre/bin にパスを通しておくことになります。

パスが通っていることの確認例を以下に示します。具体的なパスは環境毎に異なります。

確認例(Linux の場合):

$ which javac
/home/<user name>/android-studio/jre/bin/javac

$ which java
/home/<user name>/android-studio/jre/bin/java

$ which adb
/home/<user name>/Android/Sdk/platform-tools/adb

確認例(Windows (MINGW) の場合):

$ which javac
/c/Program Files/Android/Android Studio/jre/bin/javac

$ which java
/c/Program Files/Android/Android Studio/jre/bin/java

$ which adb
/c/Users/<user name>/android/platform-tools/adb

作者の手元では、Linux, Windows それぞれ以下の環境で動作を確認済です。

コンパイル

ソースファイルを展開したら、compiler ディレクトリに移動し make してください。

$ cd compile
$ make

コンパイルが成功したら、簡単な Haskell プログラムを Bunny でコンパイルして動作確認します。

$ bin/bunny testrun sample/Hello.hs

その後に以下のように表示されたら動作確認は成功です。

Hello, World!

動作確認ができたら、install.sh をつかってインストールします。 そのまえに、環境に応じた local.properties ファイルを用意する必要があります。 ~/AndroidStudioProjects/ など、既存の Android Studio プロジェクトが格納されたディレクトリから、適当なプロジェクトの local.property ファイルをコピーして用います*1。 (以下では MyFirstApp プロジェクトからコピーしていますが、適切なプロジェクト名に読み替えてください。)

cp ~/AndroidStudioProjects/MyFirstApp/local.properties AndroidProjectPrototype/

その後、install.sh スクリプトを用いてインストールします。

$ ./install.sh

デフォルトでは、$HOME/bunny/0.9.0 の下にインストールされます。 $HOME 以外の場所にインストールしたい場合には、install.sh の引数としてパスを与えます。

インストールできたら、$HOME/bunny/0.9.0/bin (または、インストール場所を指定した場合にはそれに応じたパス)を PATH に加えてください。

正常にパスを通せたら、bunny --version と打ってみてください。 以下のように表示されるはずです。

$ bunny --version
Bunny - A Haskell compiler for android, version 0.9.0 (Basecamp)

使い方

以下のように android のサブコマンドで bunny を実行すると、 Haskell プログラムをコンパイルしたうえで、そのコンパイル結果を含む Android プロジェクトが作成されます:

bunny android <source-file>

Android プロジェクトができてたら、そのディレクトリに移動し、 ./gradlew (または ./gradlew.bat (Windows の場合)} を用いて Android アプリケーションをビルドすることができます。

bunny android sample/Hello.hs
cd ~/BunnyProjects/Hello
./gradlew assembleDebug