定理1の証明

AX = E の任意の解を X_{1}XA = E の任意の解を X_{2} とする。

X_{1} は、AX = E の解なので、

AX_{1} = E

が成り立つ。この両辺に X_{2} を左からかけると、

X_{2}AX_{1} = X_{2}E

となる。ここで、X_{2}A = E であることを用いると、EX_{1} = X_{2}E となり、 したがって、

X_1 = X_2

となる。

AX = E の任意のふたつの解を X_{1}, X_{1}' とすると、上記により、 X_1 = X_2,\ X_1' = X_2 つまり X_1 = X_1' となり、X_1AX = Eの唯一の解であることがわかる。X_2 も同様に XA = E の唯一の解であることが示せる。

以上より、X_1, X_2 は、それぞれ AX = E, XA = E の唯一解であり、 かつ、両者は等しい。

ここで、それを A^{-1} と書くことにすると、

AA^{-1} = A^{-1}A = E

である。


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